キッズデザインの輪

平成24年度キッズデザイン製品開発支援事業

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 平成24年度の情報活用整備プロジェクトで整備されたデータや開発された技術などについてご覧頂けます。
各プロジェクトの概要は、ユーザー登録をせずにご覧頂けますが、詳細な報告書やデータを閲覧するためには、ユーザー登録をお願致します。
 ユーザー登録をして頂くことで、どのような業種・職種の方が、どのような目的で利用されるのかを把握したり、後日お願いするアンケートにご回答頂くことで利用可能なデータであったかなどを調査し、今後、整備すべきデータや技術の検討、より活用し易い情報のご提供方法などの検討に役立てたいと考えているためです。



他の年度の成果報告ページ
 平成22年度の共創プロジェクトの成果報告ページ
 平成23年度の共創プロジェクトの成果報告ページ


角に関する衝突安全性評価方法
住友林業(株) 筑波研究所、友林業クレスト(株)
 従来の衝突の安全性に関する基準は平面への衝突を想定したもののみであり、角への衝突に関するものは見当たらない。角に特有の傷害である裂傷については、角の形状や材料を変えることで傷害予防に大きく寄与すると考えられ、そのための安全基準の整備は急務です。本プロジェクトは、衝突安全性に配慮した家具等を設計、採用する際の評価指針を確立することを目的としています。これまで、事故調査等から稜線モデル、衝突実験、有限要素解析シミュレーションのアプローチを試み、これまでに、R 面、C 面の相違いをシミュレーションによってすでに確認してきました。H23年度は、生体を用いた衝突実験により、実際の裂傷発生状況などを整理しました。本年度は、挫裂創発生メカニズムの解明と角の衝突安全性評価指針の策定のために、皮膚モデルの高精度検証の為の衝撃試験による傷発生確率と衝突シミュレーションにより検証の結果から実際の裂傷発生の関係を整理しました。
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切傷・裂傷に対する安全性評価方法の確立及び幼児の操作性に関する研究(レバー状操作部)
(株)LIXIL
 稜線部・角部での子どもの怪我が数多く発生しているが、稜線部・角部による怪我のリスク評価技術が確立されていません。稜線の鋭さを評価する方法としてUL規格にて規定されているシャープエッジテスターが認知されていますが、検知部感度が低く軽微な切傷・裂傷を生じさせる稜線を検出できないという課題がありました。本プロジェクトでは、切傷・裂傷の発生リスクを評価するための技術として、これまで実際に生じた怪我と高い相関を示すことが知られている官能評価指標と比較し、良い対応が認められる試験技術を開発します。 また、幼児の住空間における器具操作の安全性と操作性をどのように実現するかは重要な課題です。レバー状操作部はドアや水栓など広く普及していますが、多様な様式(操作方法・荷重、形状など)があり、中には操作法の理解が難しく、不慮の事故、器具の破損に繋がる場合があります。本研究ではレバー状操作部の操作方向、操作荷重が幼児の操作性にどの程度影響するのか調査し、発達段階ごとに理解できる操作方法、操作可能な操作荷重など配慮すべき点を整理します。
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子ども向け遊戯施設における空気膜遊具の安全性に関する研究
(株)イオンファンタジー
House
 世界的に空気膜構造遊具による事故が多発していますが、そのリスク評価方法は確立されていません。本プロジェクトでは、子どもの骨折事故が多発している空気膜構造遊具を取り上げ、実際に発生した骨折事故の事例である1)前腕部の骨折が発生した子どもがひとりで高所からの転落した状況、2)大腿骨骨折が発生した子どもと大人が同じ空気膜構造遊具で飛び跳ねている状況における空気膜のクッション部の動力学データを収集します。また、特性理解に基づいて安全対策の方法を提案します。
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パッケージ製品設計における子どもの身体特性の把握
ライオン株式会社・凸版印刷株式会社
Chair
 日常的に家庭内で子どもが接触する機会のある日用品の中で、本来飲んだり食べたりしてはいけない製品(例えば医薬品や洗剤、漂白剤など)を、子どもが誤って口にしてしまうというケースが報告されています。このことは、使用者である年齢層を意識したデザインには注力がなされていますが、万が一の可能性で、子どもが手にする、あるいは口にしてしまうリスクに配慮せずに、製品および容器の設計がなされているところに原因の一端があると考えられます。今回は、これまで主だった取り組みがなされてこなかった子どもを対象とした容器包装の開封における発揮力に着目し、安心して日常生活が送れるような容器包装設計を実現するため基礎データを整備しました。
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子どものいる住宅の生活実態調査
ミサワホーム株式会社
 本プロジェクトでは、少子高齢化に伴う住宅の新たな形態として、近年、普及が進んでいる二世帯住宅のキッズデザインに関するデータを整備すること、また、子どものお手伝いと傷害や親の考えの関係を明らかにすることを目的として、以下の調査研究を行いました。1)二世帯住宅・高齢者宅の生活不具合MAP を作成し、単世帯との比較分析を実施、2)子供の年齢・間取り・親の意向(傷害リスクに対する意向など)と、子供のお手伝いとの因果関係を調査しました。また、これまで蓄積してきた生活不具合データを簡便に検索可能にするソフトウェアの開発を行いました。
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プロジェクト終了後にミサワホームがデータを整理した結果:
http://www.misawa.co.jp/kosodate/report/second.html


ブレーキの急制動反応時間と要因関係との明確化
株式会社ブリヂストン
BridgeStone
 出会い頭衝突事故を削減していくには、子供が前方の危険をいち早く察知し、自転車の制動を掛けることが重要です。本プロジェクトの目的は、自転車の急制動のメカ二ズムを明確にして、その人間要因と自転車要因を明確にすることにあります。具体的には自転車の急制動にかかる時間をステップ毎に計測し、その結果を人間要因、自転車要因の観点から解析し改善の方向を明確化します。自転車の急制動における時間計測は、平成23年度事業でも実施し、多くの子どもを計測し、全体的な傾向を把握することを目的として行いましたが、その詳細なメカニズムの把握が課題となっていました。そこで、本年度のプロジェクトでは、被験者数を絞り、詳細な解析的な検討を行いました。
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子供の行動スケール調査による危険の回避
株式会社フレーベル館
 子どもの腕の穴への挿入特性は分かっておらず、子どもの安全性に配慮した製品開発が困難となっていました。本プロジェクトでは、子どもが興味を引き、ちょっと無理をして腕を穴に挿入させたとき、どこまで届いてしまうかを調査し、製品や家具レイアウト等に反映できるガイドラインを作成します。2歳~4歳の60人を対象に腕の挿入特性の計測を行いました。今回、異なる大きさの穴5つ(90㎜・80㎜・70㎜・60㎜・50mm)に対する特性を調べました。
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商業施設における事故情報収集手法の効率化
森ビル株式会社
 商業施設において、事故や怪我が生じた場合、その発生状況に関する詳細な情報を得ることは、再発防止を検討する上で貴重な情報となり得ます。しかし、救護室等があっても、お客様への時間的、心理的な負担となったり、初めて訪れた方などの場合、詳細な場所を思い出して頂けなかったりなどの理由で、実際には十分な情報を得ることは難しい現状があります。事故の発生場所については、施設の地図や写真を見られるようにすることで、正確な場所を特定したり、事故状況を詳しくヒアリングできると考えられます。また、収集した 情報の統計的な分析を行うことで、個別ケースを見るだけでは顕在化しにくい、潜在的な原因や、子どもの事故や怪我の特性などを把握することが可能になると考えられます。本プロジェクトの目的は、商業施設で起きた事故や怪我について、簡単で正確に状況をヒアリングできるソフトウェアの開発を行いました。
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子どもに関する保険事故情報の分析および活用
AIU保険会社
 損害保険会社は、業務としての事故処理を通じて事故データを蓄積している。これまでも、業務としての事故処理にとどまらず、事故そのものを未然に防ぐための情報提供を目的として、事故防止のためのセミナー等の活動を行ってきたが、保有している事故データについては、年齢・事故発生月、ケガの部位別などの集計にとどまっており、十分に活用できていないのが現状です。そこで、事故データを複合的に分析・加工し、より社会に役立つ形で還元するために、損害保険会社が保有する事故データの活用方法を検討しました。
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子どもの傷害予防のための包括的コミュニケーション・デザイン
株式会社ベネッセコーポレーション 商品安全審査センター
 本プロジェクトでは、保護者に対する製品の危険性を適切に伝達する方法の基本データの整備を目的に、商品(玩具)の外装を製作、外装に記載する機能・安全表示の表示方法を変えた場合に、保護者がどのように感じるか、どのような表示方法を最も効果的と認識するか等を調べました。第二に、現在用いられているさまざまな機能・安全表示の文体についても、どのような文体がより効果的であるかを検討しました。第三に、「子どもの安全を守るうえでは、製品をデザイン・製造する企業に加え、保護者の協力も必要である」というメッセージを受け取った時の保護者の意識変容についても実験を行いました。
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情報活用及び設計支援ツール開発
(公社)日本インダストリアルデザイナー協会
 本プロジェクトでは、これまで安全知識循環型社会構築事業、キッズデザイン製品開発支援事業、その他の事業で整備された身体寸法データ、行動特性データ、事故データなどを、実際に、デザイナーや開発者が、製品開発の各段階で使用するためのキッズデザインツールの開発を行いました。キッズデザインツールとして、3次元トルソー、2.5次元トルソー、2次元トルソー、デジタルデータ、書籍のアイデアをまとめました。
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設備・製品の差異と子どもの行動
日本自動ドア株式会社
 本プロジェクトでは、ドアに関する製品属性と子どもの行動特性の関係性に一定のパターンあるいは傾向を見出すことによって、子どもの事故防止に寄与する設計指針や判断基準の策定の一助とすることを目的とします。子どもに知覚されうる対象物の情報(属性)を視覚に有意差を持って認識できるように分化させ、対象物の属性ごとの子どもの行動観察を行い、パターンあるいは傾向値を抽出しました。
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